今、世界中でインフレが起きています。
ロシアのウクライナ進行が大きく理由として挙げられていますが、
それだけではなく、新型コロナウイルス感染症の影響によって、
生産体制や流通体制が変化してしまっていることも
とても大きな要因として挙げられています。
日本でも物価は大きく上昇しています。
4月の消費者物価指数は前年同月比で+2.1%となっており、
昨年と比較しても大きく上昇していることがわかります。
一方で日本は給与水準が上がらず、
給与水準の上昇率以上に物価が上昇しているため、
物価上昇に対する実感値は大きいものになっています。
幼児教育業界でもガソリン代の高騰や食材費の高騰など、
多くのケースで値上げをせざるを得ない状況になりつつあります。
値上げをするということは経営判断として、
勇気のいることであると同時に、
「価格は最大のメッセージ」と言われるほど、
消費者や利用者に与えるインパクトは大きいものです。
先日ある勉強会に参加した際に、
アパレルショップでの消費金額についての
とても面白いお話をお伺いしました。
そのお話の中ではある価格の商品の売れ行きが
悪くなっているというものでした。
その価格とは9,900円の商品です。
この価格の商品については、
おそらく皆さんもよく見る価格帯なのではないかと思いますし、
何となくお買い得感があるイメージではないでしょうか?
しかし、
そして逆に例えば9,900円の価格がよく売れていたお店では、
13,000円から16,000円の高額商品、または
7,900円から8,
原因はいろいろと考えられると思いますが、
大きな要因があると考えられるものは、
キャッシュレス決済の流行です。
キャッシュレス決済は文字通り
現金を使用せずに買い物ができます。
最近ではお財布ではなく、モバイルを使用して
買い物をするという方も多いのではないでしょうか?
私自身もApplewatchを使用していますが、
Applewatchを持ってからほとんど現金で支払いをする
ということがなくなったと感じています。
コンビニやスーパーでの買い物も、自動販売機での買い物も、
レストランでの食事も、ほぼすべてキャッシュレス決済で
買い物ができてしまう時代です。
先日、子どもに連れられ、ゲームセンターに足を運んだ時、
UFOキャッチャーをキャッシュレス決済でできる
機種を見たときは大変驚きました。
今やほとんどのものがキャッシュレス決済で購入できます。
その結果、お札や小銭を見ることも減りました。
例えば4,900円や9,900円といった数字に対して、
それがお釣りがくるからお得なイメージがある
ということはキャッシュレス決済の時代には
不必要なイメージなのかもしれません。
これは逆を言えば、料金設定でものを購入する
ということ以上に、
そのものの本質的な部分や納得度によって
ものを購入する傾向が強くなりつつある
ということではないかと考えられます。
特に幼児教育業界の場合は、
子ども子育て支援新制度の開始や、
幼児教育の無償化によって、特定負担金や実費徴収など、
料金設定に対しての考え方が変化してきています。
教育や保育の質をしっかりと実感し、
納得感を持ってその金額を支払ってもらうことが
園児募集、保護者との関係性においても、
とても重要な要素です。
お金への考え方の変化が起こっている今だからこそ、
さらなる”質”の向上と、それを実感してもらうこと、
そして伝えていくことに力を入れ、
それによって生まれる”納得感”を大切にしていただければと思い
改めて自園の教育・保育と、保護者の満足度、
それに対しての料金設定を確認してみてください。