DIARY

【就活相談から読み取る学生の実態】

先日、ある保育学生の合同就職説明会にて、

キャリアアドバイザーとして

就活相談ブースで対応する機会がありました。

その時に寄せられた相談・質問の内容は、

保育学生の実態をよく表すもので、読者のみなさんにとって

参考になるものが多いので、共有させていただきます。

学生の動向を掴むことで、広報ツールの打ち出し方や

自園を学生に説明する際のヒントにしていただければと思います。

学生からの相談①

 「就職活動のスケジュールが組めません」

この悩みは、これから実習を控えている学生や

授業が忙しい短期大学生が抱きやすい悩みだと予想されます。

相談した学生は、8月・9月ともに実習を控えており

就職活動が思うように進まないという焦りがあるようでした。

他にも、全ての実習が終了してから就職活動をするように

養成校から指導を受けているという学生もおり、

就職活動のスケジュール確保に不安を感じているようです。

また、合同就職説明会に参加した学生アンケートの結果では、

回答者のうち半数の学生が12月までに就職先を決めたいと回答しており

時間をかけて就職活動を進めようとしている様子が窺えます。

合同就職説明会で接触した学生に対して

来園を誘導している園は多くありますが、

学生のニーズとのミスマッチが生じています。

合同就職説明会に参加した学生は、

すぐに来園することは求めていません。

来園=就職の確率が上がるため、

まずは様々な園情報を比較・検討して

時間をかけて就職活動を進めようとしています。

合同就職説明会の場では、

すぐに来園に繋げたい気持ちをグッとこらえ、名簿獲得に留めましょう。

名簿獲得した学生とは

いつでも問い合わせを受け取れるよう連絡先を把握しておき、

繋がっておくことがこの時期でのベターな対応です。

学生と繋がるために便利なツールは、LINE公式アカウントです。

(詳細は5月10日発信のメルマガをご覧ください!)

学生と接触したタイミングでLINE友だち追加をしてもらうことで、

登録者に一斉配信メッセージで案内を流したり

個別チャットでやり取りを交わしたりすることができます。

学生は、12月までを就職活動期間の目処としていることから、

数か月もの間、学生と繋がり続ける必要があります。

LINE公式アカウントを活用して、

学生との関係性を長く築いていきましょう。

学生からの相談②

「幼稚園か保育園か…どちらに就職すべきか決められません」

以下に挙げる理由から幼稚園・保育園・認定こども園の違いを

正確に認識できている学生は多くはないのではないかという仮説が生まれます。

幼稚園教諭を目指している ある学生は、

「全ての認定こども園に0歳児クラスが存在する」と認識していました。

不十分な知識のまま、施設形態を「幼稚園」だけに絞っているようです。

他にも、ある学生からは

「認定こども園の幼稚園型・幼保連携型って何ですか?」

という質問があり、認定こども園についての理解が

不十分なまま就職活動を進めているようでした。

学生から、就職園選びの視点として

“自分に合った園” というワードをよく聞きますが、

しかし、そもそも学生は自分に合った園というのが

どういうものかを理解していないという実態があります。

保育学生は、養成校の授業で

施設形態について説明を受けているようですが、

自分に身近な情報として受け取られず意欲的な学習がなされていないためか、

施設形態についての正しい理解がされていない状況が窺えます。

特に認定こども園の場合は、上記の学生からの相談内容のように

認識のズレが生じていることがあります。

園の説明をする場合は、

自園の施設形態について説明することから行い

まずは認識を擦り合わせることをおススメします。

その上で、園の中身について知ってもらうことで

より自園にマッチした人材との出会いに繋がります。

今回ご紹介した2つの相談内容から、

学生の就職活動スケジュールや知識レベルに合わせた対応をすることで、

学生の取りこぼしを防ぎ、採用候補者との出会いを実現しやすくなります。

学生の就職活動はまだまだ前半戦です。

夏休みに突入した学生からの問い合わせが増えてくる時期でもありますので、

学生の実態を踏まえた採用活動を進めていただければと思います。