DIARY

【就活相談から読み取る学生の実態②】

先週のメルマガにて合同就職説明会に参加している学生の生の声から、
最近の学生の動向についてお伝えさせていただきました。
 
私もこの説明会にキャリアアドバイザーとして参加しましたので、
先週に引き続き、学生の動向についてお伝えします。
 
 
学生からの相談①
「何を見て園を選べばよいかわからない」
 
実はこの質問、私が担当した学生全員から受けた相談です。
キャリアアドバイザーに相談に来る学生なので、
こういった根本的な相談が出てもおかしくないのですが、
なぜ選ぶことが出来ないのかという理由を聞くと「なるほど」と思いました。
 
「どの園のパンフレットも同じに見える」
「どの園の求人票も同じに見える」
「どのブースも同じに見える」
 
採用が厳しい時代です。
 
多くの園で創意工夫をして様々なツールを作り、
学生に向けてアピールをしていると思いますが、
デザイン会社からのアドバイスや成功事例などを参考にすることで
ホームページやパンフレットにオリジナリティがなくなり、
何となく見たことがあるような、まとまりのある形に収まってしまっている
というケースが多くなってきているようです。
 
私たちのようなコンサルタントも
本当に気を付けなくてはならないと思います。
 
ツールは確かに大切ですが、
作ればよいということではなく、
園らしさをどうやって演出するかが重要です。
 
園らしさというのは一言では言い表せないですが、
理念や方針、文化、園の雰囲気、魅力などがそれにあたると考えられます。
そしてこれらの中心にいるのはトップの先生です。
 
最近では若い先生をメインに配置するブースが増えていますが、
本当に園の理念や方針、魅力を伝えられているのかを
改めて確認する必要があると思います。
 
若い先生が横並びになった合同就職説明会を想像してみてください
話しかけやすいということはあるかもしれませんが、
どこも同じような対応になってしまうことや、
園見学に足を運んでもらった際のギャップに繋がることも考えられます。
 
 
何を見て園を選べばよいかわからないという相談について、
私が特にお伝えしたことは
「園長先生(トップの先生)と話をしたり、
園長先生(トップの先生)について質問してみると良いのではないか」
ということです。
 
前職時代に組織は99%トップで決まると教えてもらいましたが、
これはまさしくだと思います。
トップの雰囲気、トップと現場の関係性、
これは園らしさであると思います。
 
改めてトップの想いが詰まったツールか、
トップが納得しているプレゼンなのか
ご確認いただければと思います。
 
ちなみに若手に任せるというのもトップの方向性ですので、
それも園らしさだと考えられますが、
実際に園内での仕事や風土がそのようになっているのか、
改めて考える必要があると思います。
 
 
学生からの相談②
「学校の事情で園見学ができない…」
 
園見学に伺ったら、その園の面接を受けるのかどうかを
学校に申告しなくてはならないという学校がありました。
 
一昔前は少し聞いたことがある話でしたが、
今でも続く学校があるそうです。
 
採用で重要なことの一つに養成校との関係性づくりがあります。
養成校との関係性はもちろんなのですが、
意識しなければならないのは、
学校ごとの学生の動きや特殊な事情を把握することです。
 
先週のメルマガでは就職活動のスケジュールを組むことができない
という相談内容があることをご紹介しましたが、
大きな理由は実習や、養成校の事情によるものです。
このことから養成校によってスケジュールがある程度決まっているということがわかります。
 
特に採用実績のある学校に関しては、
現在学生がどういった動きをしているのか、
その学校の一般的な就職活動の流れはどうなっているのか、などを
新卒の職員にヒアリングする、養成校に訪問した際に確認するなどして、
把握することをお勧めします。
 
どうしても園では一括して求人票を用意し、
一斉に郵送やメールで送るというケースがありますが、
場合によっては送った求人票が無駄になることも考えられます。
 
理想は学校ごとのスケジュールに合わせ、
学生が就職活動に興味を持つタイミングを見計らい、
仕掛けを行っていくことです。
 
ぜひ一度採用実績のある学校については、
学生の動きやその学校の一般的な就職の流れを確認し、
その流れに合わせた採用活動を目指していただければと思います。
 
 
学生の一言
「昨年合同就職説明会に参加し、
ブースを見ても自分に合う園がどこか分かりませんでしたので、
今年は事前に話を聞きたい園を調べました。」
 
 
合同就職説明会は基本的に多くの学生に目当ての園があります。
学生と話をしていても事前に知っている園の
ブースに伺っている傾向が強いと感じます。
 
もはや合同就職説明会に参加する以前に、
養成校へのアプローチやデジタルマーケティングを通して、
どのように園の認知度を高めることができるかが、
重要であるということがわかります。
 
最近では合同就職説明会の参加者が減少傾向ですが、
それは多くの園で情報発信を強化しており、
ある程度の情報を取得できるようになってきているからかもしれません。
 
教職員のインタビュー記事や対談を発信する、
採用イベントの企画と申し込みの動線を作る、
学生からのよくある質問を発信する、
先生の1日の流れを発信する、
園の紹介をまとめた動画を設置する、
Instagramで教職員中心の発信をする、
Instagramの広告にチャレンジする、
などなど、デジタル上でできることはたくさんあります。
 
 
秋口にかけてさらに就職活動が進んでいきますので、
ぜひこれから積極的に動いていただければと思います。