今年度の採用活動に区切りがついた園は、
ぜひ採用名簿の管理・分析をしてみましょう。
今年度に獲得した学生名簿を整理して、
どういった接触を経た学生が採用に至ったのか
傾向を読み取ることで、
来年度の採用活動の計画が立てやすくなります。
■学生の動向は毎年異なります
下記は関東に所在するそれぞれ5つの園の
学生からの問い合わせ量を月別グラフにしたものです。
(※それぞれの園のLINE公式アカウントの学生とのチャット送受信量より、弊社で作成)
例年9~10月が採用活動のピークになっていますが、
今年度は、11月になっても
園見学の申込みが他の月と比較して活発化していました。
養成校の状況を聞くと、
実習終了後に就職活動するような指導があったり、
学生に対して「年内に決まれば十分」と促していたり、
学校側の指導により就職活動が長期化していたことが窺えます。
幼保学生が募るLINEのオープンチャット(※)でも
下記のようなやり取りが交わされていました。
11月24日時点で、まだ採用選考を受けていない学生から
就活のスタートを切っていない学生までいるようでした。
(※オープンチャット:趣味や関心などの共通テーマを通じ、知らないユーザーと交流できるLINEの機能
■名簿管理で自園の採用ルートを分析しましょう
前述した通り、学生の動向は毎年異なりますので
自園の、今年度の採用傾向を確認しましょう。
まず、今年度接触した学生情報を下記のように名簿にします。
中でも、「コンタクト経路」として接触した機会を漏れなく記録することが重要です。
※2行に跨いで表示していますが、実際にはExcel1行分の情報です。
このように一元管理することで、
どの経路が有効であったかを確認することができ
採用活動の効果を検証することができます。
■名簿分析の事例をご紹介します
① A幼稚園
この園は、問い合わせ経路を分析したところ、
ホームページや求人サイトといった
公式ページからの問い合わせが
新卒・中途どちらにも有効だと分かりました。
新卒に絞ると、実習をきっかけとした問い合わせが最も多いため、
実習の満足度が高いことが読み取れ、
今後は実習で繋がった学生へのアプローチがポイントだと分かります。
中途については、
4割が紹介会社から問い合わせている状況にあるため
採用コストを抑えた採用活動が必要だと言えます。
② B幼稚園
この園は、接触回数を分析したところ
3回以上接触している学生は
100%採用に至っていることが分かりました。
関わるごとに互いの信頼関係が深まっているため、
1度来園した後に次の接触機会を案内したり、
いつでも問い合わせを受けられるように
LINE公式アカウント等を運用したりすることがポイントだと言えます。
このように、分析から導かれたデータによって、
自園の採用パターンや改善点、
また今後注力すべきポイントが分かります。
就職活動への意識が高い学生は、
卒業学年でなくとも、既に動き出しています。
令和5年度の採用活動を素早く動き出していくために、
まずは名簿の分析から始めてみてください!