DIARY

【合同就職説明会から採用に繋げるために押さえたいポイント】

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合同就職説明会から
採用に繋げるために押さえたいポイント
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2年制、4年生問わず養成校に通う最終学年の学生が、
徐々に、就職活動に対して積極的に動き始めています。
5月7日(火)配信のメルマガでもご紹介しましたが、
卒業学年の学生の約6割が6月に実習を実施しており、
実習を終えた学生から順に就職活動を活性化させます。

下表は、人口80万人以上の市が該当する
今後開催される合同就職説明会の時期を示したものです。
今後、8月は合同就職説明会が集中しやすい時期です。
※合同就職説明会の開催日は大都市の傾向にけん引される傾向があるため、
政令指定都市を中心に人口規模の多い自治体を掲載)

また、各地の合同就職説明会の参加者は、参加者が年々減少しています。

限られた参加者の中から、1名でも多く採用に結びつけるために、
学生の興味を抱いてもらうための事前準備や当日の対応が必要です。

今年度、合同就職説明会に出展する園に
ぜひ押さえていただきたいポイントがあります。
・  リスト化されている学生に合同就職説明会への出展を事前案内する
・  ブースでは園の雰囲気を伝えることに集中する
・  採用ではなく見学に誘導するための導線づくりを徹底する

上記3つについて、具体的に解説をしていきます。
これから合同就職説明会を控えている園は、
ぜひ最後までお読みいただければと思います。

(1) 事前に、自園が出展する案内をしておく
自園が合同就職説明会に出展することを、
チラシやSNSを活用して案内し、学生の参加を促しましょう。

各地で開催されている合同就職説明会は、
どの地域も学生の参加者が年々減少しています。
集客を運営側に全て任せて「合同就職説明会に、全然学生が集まらない…」
と嘆いていても、集客にはつながりません。

合同就職説明会で学生を集めるために重要なのは、
出展園自身が、自園と接点のある学生に対して案内をして参加を促すことです。

ある合同就職説明会で実施した参加者アンケートで
「合同就職説明会に参加した決め手」を尋ねたところ、
46%の学生が「興味のある園が参加していたから」と回答しました。
同じ場で多くの園について知れること以上に、
興味のある園が出展しているという理由で参加を決める学生は意外と多く存在します。

合同就職説明会の告知とともに自園が出展することをチラシに掲載し、
繋がりのある実習生・アルバイト学生・近隣の養成校・卒園生などに配布をして、
合同就職説明会への参加を促しましょう。

※ツールBOXで、出展告知ツールをアップしています。
ぜひダウンロードしてご活用ください!

(2)ブースでは、園の雰囲気を伝えることに集中する
保育学生を対象としたアンケートによると、就職先を選ぶポイントとして
「人が魅力的」という項目が上位に挙がっています。

東京成徳短期大学が実施した就職意識に関する調査研究によると、
就職先を決める要素として、9割の学生が
「職場の人間関係」「主任や先輩などの人柄」「園長先生の人柄」を
「とても重要である」と回答しています。

前述した「人の魅力」を伝えるために、まずは
ブースで学生対応する教職員を2名以上配置できると良いでしょう。
合同就職説明会によって、ブースに入れる教職員数に制限があり
2~3名程度が上限になるケースが多いのですが、
規定に従った上で、教職員が複数人になるように配置しましょう。

教職員同士の関係性(の雰囲気)を伝えるために2名以上にし、
若手職員とベテラン職員それぞれをバランスよく選出することをお勧めいたします。
学生は、ブースにいる教職員同士の関係性をよく見ています。
年代の異なる教職員を配置することで、年齢を超えた良好な関係性を伝えることができます。

ある幼稚園では、合同就職説明会で良好な人間関係を伝えるために、
先輩から受けた温かい言葉や、保育補助の先生との連携方法など、
より“具体的な”エピソードに触れて伝えるようにしました。
また、学生と近い立場の1年目の教職員が直接話をしたことで、
就職後の様子をイメージさせるリアルな情報として届くようにしました。
結果的に、ブースに来た全員と連絡先を交換し、その後の園見学にも繋がっています。

「和気あいあいとした」「アットホームな」などの表現は、人によって捉え方・感じ方が異なります。
関係構築につながっている園内での実践事項、教職員同士の連携方法、
先輩から受けた嬉しかった指導や言葉など、具体的なエピソードを話すことで、
人間関係の良さ・園内で働く教職員の人柄が伝わりやすくなるのです。

「人の魅力」を伝える一番の方法は、直接来園してもらい、
園で実際に働いている教職員の雰囲気を目で見て知ってもらうことです。
この点については、次のポイントをご覧いただければと思います。

(3) 採用ではなく、見学に誘導する導線づくりを徹底する
合同就職説明会で重要なのは、採用ではなく来園に繋げることです。
そのため、ブースに来た学生に説明をするだけでなく、
再度、見学への誘導を丁寧にしていきましょう。

見学への誘導を実現するためのポイントは以下の3点になります。
① 見学可能な具体的日程を複数提示する
② 見学日が確定できない場合はLINEで繋がりコミュニケーションをはかる
③ 決して強引に誘導しないようにする

ブースで園の説明を終えた後に1~2ヶ月以内の見学可能日を提示することで、
学生は、見学の申し込みをしやすくなります。
紙面などで見学可能日を提示し、その場で約束を取り付けてしまうとスムーズです。

学生側のスケジュール確認が必要な場合は、その場で日程を確定できないことがあります。
そのような時は、LINEの友達追加をしてもらうことで、いつでも連絡を取れるようになります。
LINEで繋がってコミュニケーションをとることで、
後日に見学申し込みをしてもらえるようにしましょう。

LINEで繋がるポイントは、
LINE登録を促す時に、あくまで「見学の申し込み手段」であると伝えることです。
ただ学生と繋がるためにLINE登録を促すと、
学生は登録するメリットが感じられず不信感を抱かれる可能性もあります。

前述したように、ブースで見学可能日を提示しておくことで、
LINEでは希望見学日を伝えるだけになるので、連絡もスムーズになります。
学生がLINEで繋がるハードルを極力下げて、来園へのステップを踏みやすくしましょう。

また、見学の約束を取付ける際、強引にならないように注意が必要です。
採用活動に対して積極的だと、つい強引になってしまうことがありますが、
学生は園の必死さを感じるとかえって引いてしまいます。
「多くの園に足を運んで、その上でウチを選んでくれたら嬉しいです」
というスタンスで学生と関わりましょう。
沢山の園を見た上で、自園の魅力を実感してもらうことは、
就職後のミスマッチを防ぐためにも重要です。

これから合同就職説明会に出展する予定の園は、
ぜひこれらのポイントを押さえていき、採用活動を優位に進めていきましょう。