DIARY

【処遇改善等加算の一本化の方向性】

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処遇改善等加算の一本化の方向性
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・現在進められている保育政策のDX化の議論は、
 処遇改善等加算の一本化に繋がるもの
・処遇改善等加算一本化は介護業界ですでに行われており、
 それを参考にしながら議論されている
・9月27日に処遇改善の内容も含めた、セミナーを開催いたします!

令和7年度から徐々に進められていく保育政策のDX化
そして処遇改善等加算の一本化は、
今後の変化するポイントとしてぜひ押さえておきたいところです。

先日のメルマガにて、保育政策のDX化について
お伝えさせていただきました。

皆さんの市区町村においても、
今年度から申請が電子申請化されてきている
というところも多いのではないかと思います。

電子申請化することによって、
申請をスムーズに進めていくことと同時に、
加算の申請内容や処遇改善の情報などを抽出し、
今後の公定価格などにも影響があることが予想されます。

市区町村によって異なる加算の判断など、
今後どのようになっていくのか、
私も注目をしていきたいと思っています。

さて、処遇改善等加算の一本化について、
最近話題となることが増えてきました。

現在幼保業界は処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと、
それぞれ別々の運用が必要となっており、
配分や申請が複雑化しています。

これらを一本化し、複雑化している現状を
解消していこうという動きです。

この一本化がどういった方向性になるのか、
ヒントになりそうなものは、
先行して一本化された介護業界の処遇改善等加算の仕組みです。

必ずしも介護業界の処遇改善等加算の仕組みと
同じ形になるわけではないと予想されますが、
今までの処遇改善についても参考にされていること、
また、先行的に始まっていることを踏まえると、
参考にしていく可能性が高いと考えられます。

今回は介護業界の処遇改善等加算が
どのような仕組みになっているのか、
簡単にお伝えしたいと思います。

・介護業界の処遇改善等加算は階段状になっている
介護業界の処遇改善等加算はⅠ~Ⅳまで用意されています。
そのうえで、その加算が現在の幼保業界のように、
それぞれがばらばらになっているのではなく、
階段状にⅣ→Ⅲ→Ⅱ→Ⅰという形で設定されています。

・階段を上がっていくごとに加算率が上がる
まずはⅣからスタートしますが、
ⅣにはⅣの要件があり、その要件をクリアすると、
階段を一段上がるイメージになっています。
同様にⅢにはⅢの、ⅡにはⅡの、ⅠにはⅠの要件が用意されており、
それぞれをクリアしていくごとに、
階段を上がっていくということになります。

・要件について
階段を上がっていくための要件は、
キャリアアップ要件、月額賃金改善要件、
職場環境等要件に分かれています。
それぞれの要件をクリアしていくことによって、
処遇改善の改善率が上がっていくということになります。

かなり簡易的に説明すると上記の内容になります。

もし、幼保業界でも同じような一本化が進むと、
要件についての議論が介護業界と幼保業界で
異なってくる可能性があります。

特にキャリアアップ要件と月額賃金改善要件は
現時点でも幼保の業界で求められているものですので、
大きな変化はないと考えられますが、
職場環境要件は現在の処遇改善では求められていません。

この職場環境要件は例えば
有給に関することや休憩のこと、
採用に関する取り組み、ICT化が進んでいるかなど、
職場環境を良くしていくための
具体的な取り組みを実施しているかどうか、
というところが要件となっています。

今回の一本化でこの要件が入ってくるかは、
一つの注目ポイントになると思います。

また、幼保業界では現在の処遇改善等加算Ⅱの研修要件について
一本化を進めるにあたってどのように加えていくのか
一つの議論のポイントにもなっています。

もしかすると先ほどの階段を上がる要件の中に、
研修の受講状況や受講した職員の人数などが、
含まれてくる可能性もあります。

いずれにしても介護業界の処遇改善等加算を参考にすると、
階段状で要件をクリアしていくごとに
処遇改善等加算の加算率が上がっていく
という仕組みになる可能性があるということです。

職場環境の要件などについては、
処遇改善の一本化にかかわらず、
採用を優位に進めていくという視点でも
これからの時代に大切です。

今後の一本化の動きへの準備を踏まえ、
職場環境について検討していくことも、
今からできる準備の一つです。

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