DIARY

【 本当に変わっていきますよ 】

保育所の利用範囲の拡大 】Posted by Hayashi

 

以前、こんなことをお伝えしました。
”保育所の定員割れによって
子育て支援事業や学童保育などの空き施設の活用が行われ、
保育所が多機能化していきます”
 
 
実はそれだけではなく、
幼稚園業界にも大きな影響を与えかねない、
重要な議論が内閣府の中で行われています。

それは保育認定に関わらず、
0歳から2歳のお子様を持つご家庭も、
保育所を利用することができるようにしたら良いのではないか

という議論です。
 
この内容については以前にもほんの少しだけ触れさせていただきましたが、
詳細をお伝えしておりませんでしたので、
少し詳しくお伝えさせていただきます。

実はこの議論は子ども子育て会議の中で、
保育施設の空き定員活用の一つとして提案された内容であるとともに、
子ども子育て会議ではなく、少子化対策大綱の推進に関する検討会
という会議の中でも取り上げられている内容です。

異なる会議で異なる方からこのような方向のお話が挙がっておりますので、
今後も議論の一つとして進みそうな雰囲気があります。

理由としては主に以下の二つです。

 
①保育所空き施設の活用
空いている施設を有効活用していこうという議論につきましては
2月15日のメルマガでお伝えさせていただいた通りです。
 
②母親の子育てストレス減少
少子化対策大綱の推進に関する検討会では、
東京大学の山口教授が資料を活用しながら
ご説明をされておりますので、
ぜひ一度ご覧いただければと思います。
資料は以下からダウンロード可能です。
 
 
 
近年では女性の社会進出が進んだことによって、
若者の子どもや子育てに対する考え方が少しずつ変化してきています。
 
マイナビが学生向けに行なっている、
大学生向けライフスタイル調査という調査は、
長年調査を続けているため、
若者の思考の変化を確認することができ、
とても興味深い資料です。
 
以下がその資料になりますので、
こちらもぜひご一読ください。
 
 
この中の内容を確認しますと、
・共働きを望む学生が過去最多
・専業主婦志望は過去最低
・欲しい子どもの数は過去最低
・情報源として利用しているのはインターネット
・最も信頼できる情報源は新聞
などが代表的に挙げられています。
 
この資料を見ていると自分のキャリアを大切にしながら、
子育てを行なっていきたいということを感じます。
 
男性の育児休暇取得希望は過去最高になっていますので、
夫婦で一緒に子育てをしていきたいという希望も見られます。
 
また、最近ではコロナ禍ということもあり、
子育てをするご家庭が子育て世帯とのつながりを作ることや、
コミュニケーション機会を作ることができず、
孤立してしまうということもよく伺います。
 
様々な背景があり、保育認定に関わらず、
0歳から2歳でも保育所に通うことができるようにする
という議論は進んでいます。
 
専業主婦世帯が週5回、保育所に通うということはないかもしれませんが、
週2回から3回など、柔軟な受け入れができるように
一時預かりが強化されるということもあるかもしれません。
 
そうすると園児募集の低年齢化はますます進んでいきます。
 
 
また、先日厚生労働省が発表しているデータで、
女性の就業率が高まると1歳児から2歳児の保育園利用率が高まる
というデータを見る機会がありました。
 
以下がそのデータです。
 
【女性就業率(25歳~44歳)と保育所等の利用率の推移】
 
このデータには1997年からのデータが掲載されていますが、
驚いたのは1997年当時は1歳児2歳児の保育園利用率は
20%に満たない数字であったということです。
 
現在は約50%まで増加しています。
 
このデータを見ても、1歳児から2歳児の利用率に関しては、
増加傾向にありますので、今後も増加していくと予想されます。
 
そうなりますと、園児募集は0歳から2歳が中心になります。
 
ぜひこのような動向を踏まえ、
今後の園経営の戦略をご検討いただければと思います。