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既卒求職者の増加に向けて、
今から準備できる既卒採用の仕掛け
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<本文のポイント>
・ ジョブメドレーやIndeedから見た既卒求職者の動向は
3月に向けて活性化する傾向にある。
・ 今からできる既卒者向けのアプローチとして下記に注力する
① ホームページへの既卒者向け情報の掲載
② ジョブメドレーの運用
・ 新卒採用市場もまだ動きが見られているため、既卒採用と並行していく
<本文>
来年度の人員体制を整えるために
既卒の正職員・パートの採用活動を進める時期となりました。
以下は、求人サイト「ジョブメドレー」上で確認した、
既卒求職者の応募・求人閲覧状況を示したグラフです。
また、以下はindeedの採用市場レポートによる
幼稚園教諭および保育士の求職者数を月別推移で示したグラフです。
どちらのデータからも、幼稚園教諭・保育士の求職者は
11月~12月頃から、3月にかけて転職活動が増える傾向があるため、
この時期は、既卒者の採用に向けた準備時期といえます。
今年度の新卒採用が思うように反応が得られていないという園は、
この機会に、既卒をターゲットにした採用活動を
検討していただければと思います。
既卒者をターゲットにした採用活動は
実習や合同就職説明会、養成校との繋がりから
採用に至るケースが多い新卒へのアプローチとは異なり、
特にインターネット媒体を適切に活用する必要があります。
そこで、今回はこの1年間で成果につながっている
既卒者の採用方法について、お伝えさせていただきます。
1.ホームページに既卒者向けの情報を打ち出す
既卒者向けの採用情報をホームページに打ち出すことで、
ホームページに設置したフォームやリクルート用LINEからの
反応が得られる可能性が高まります。
学生向けリクルートページは整えているものの
既卒者向けの情報は掲載がない、ということはありませんか?
新卒への情報は力を入れているものの
既卒者に対する情報は疎かになっていた…
というのはよくあることです。
例えばこのように、
ホームページ内の情報を既卒者にも
届くように整備することができます。
実際に、下のグラフで示した調査によると
既卒者が転職活動において大変だと思うことについて
・既卒者の募集が少ない 41%
・既卒者募集をしている企業が探しづらい 37%
・新卒の就職サイトに登録して活動していいものか迷った 26%
となっており、既卒者向けの募集情報を見つけることに苦戦したり
新卒向けのページから応募することに躊躇したりするようです。
(出典:2022年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査)
ホームページ経由での問い合わせがあった場合は、
求職者との直接のやり取りが可能になる上、採用時のコストも発生しません。
一方で、ホームページの情報が無い場合、
紹介会社や求人サイトからの応募を選択しやすくなるため、
媒体によっては採用時のコストが発生することがあります。
紹介手数料の相場は、
採用者の理論年収(※)の約30~40%となっており
約100万円もの費用が発生します。
(※理論年収:月次給与(基本給+諸手当)×12ヶ月+賞与で算定)
採用コストを抑えるためにも、
ホームページでの既卒者向け情報を設置し
問い合わせ手段を増やすようにしましょう。
2.「ジョブメドレー」を活用する
ジョブメドレーは、地域を問わずに一定の反応が得られているため
GCLIPとしてもオススメしている求人サイトです。
医療福祉業界に特化しており、
有資格の採用がしやすい求人サイトです。
最大の特徴は、料金は成果報酬型のため
採用者が出勤してから採用費が発生することです。
求人掲載料は無料、掲載期間は無期限ですので、
利用開始のハードルが低い媒体です。
現在の保育士・幼稚園教諭の採用費は、下記のようになっています。
・有資格:正職員30万円、パート15万円
・無資格:正職員12万円、パート6万円
(2023年10月3日時点の情報)
また、ジョブメドレーは求人を掲載するだけでなく、
登録者に対してメッセージを送れる「スカウト機能」が充実しています。
求職者からの反応が得られない場合にも
こちらから登録者に対して情報発信することが可能です。
スカウト時に、自園が求める条件に合った登録者を見つけるために
雇用形態・職種・就職希望エリア・ログイン履歴などの条件項目を絞ることができ、
有望なターゲットに対してコンタクトを取ることが可能です。
<スカウトの流れ>
ジョブメドレー運用手順は下記の通りです。
① ジョブメドレー公式HPのフォーム、利用申し込みをする
(https://customers.job-medley.com/customers/new/)
② ジョブメドレーの審査完了後、管理画面が発行される
③ 管理画面内で、施設情報や求人の登録をする
上記の手順で求人登録が完了したら、
あとは問い合わせを待ったりスカウトを送ったり自由に管理していただけます。
運用方法はシンプルでカンタンですので、
まずは登録していただき、自園の地域に住む求職者に対して
アプローチをしてみていただければと思います。
新卒採用市場にもまだ動きがあります。
特に短期大学や専門学校は、この秋に実習があるため
就職活動が思うように進められていないという焦りの声が学生から挙がっています。
株式会社ネクストビートが実施した「就職活動」に関するアンケート調査によると
昨年11月末時点の保育学生の動向は、下記の通りでした。
・ 内定取得済 53.8%、
・ 就職活動中 48.8%
・ 応募済み・選考中 6.3%
・ まだ活動していない 22.5%
今年も就活の動き出しは遅い傾向が強いので、
新卒採用についても引き続き仕掛けていただき、
これから活発になる既卒の求職者に対しても
アプローチを実践していただければと思います。